手のひらで震えたケータイを開いて、滴が落ちたけれど気にしない。



【ありがとう。また学校で!】



クスッと笑みがこぼれてしまった口元を、ハッとして押さえた。



今日で、全部終わりなんだ。


もう、きっとこんなメールが来ることもないんだろうな。


それはそれで、やっぱり悲しいけど仕方ない。



自分で選んだことなんだから。


返事をすることなくケータイを閉じて、そろそろ下りても大丈夫だろうと部屋を後にした。