もう揺らがないと決めた気持ちが、ぐらぐらぐらぐらと揺れる。
やっぱり、手紙を添えるのはやめようか。
そうしたら、彼はきっと明日も笑いかけてくれる。
でも、そうしたら、あたしはまた苦しくなる。
ぐらぐら、ぐらぐら。
心の天秤が揺れる。
いとも、簡単に偏ってうまくバランスが保てない。
「……ははっ」
乾いた笑い声が、自分の耳元で木霊した。
決めたはずなのに、こんなにも揺らぐなんて。
眠れないほど悩んだ意味がないじゃん。
動かなきゃ。
何も変わらない。
例え彼が、あたしに笑いかけてくれることがなくなっても
……動くと、決めたんだから。