私は、彰の自転車の荷台に乗り、学校を後にした。
「ねぇ彰………なんか隠してない?」
私の言葉にビクッと反応した彰。
どうして隠すの?
彼女にも言えないこと?
「………」
「彰?」
黙り込む彰。
「今から俺ん家来いよ」
「わ、わかった」
彰はいつも以上に低い声を出した。
怒ってる?
なんで彰が怒るの?
15分くらいで彰ん家に着いた。
すると、彰は私の腕を強く引っ張り、
彰の部屋だと思われる扉の前で
止まった。
「彰?」
彰は、私の肩を掴み、言った。
「このドアの向こうの現実が嫌だったら俺と別れていいから……………」