私が戸惑っているとサエが耳元で囁いた。



「やっぱり、本人に聞くのが1番だよ」



私は勇気を振り絞って彰に近付いた。



すると、彰はいつもの笑顔で



「何泣いてんだよ」


正直、その笑顔にホッとする。



「屋上行こっか」



私は彰に腕を掴まれた。




―――ガチャ


屋上の扉を開けると、そこには雲一つない青空が広がっていた。



「うわぁ………綺麗………」


思わず口から出た言葉。


「綺麗だよな」


また彰に腕を掴まれ、今度は貯水槽の裏にまわった。