―――この時、普通の女の子だったら何て言い返すんだろう
きっと、「キャー最低っ!」とか言って泣きながら逃げたり、ビンタしたりするのかな?
でも私は―――
「‥‥こんの変態野郎がぁー!!」
怒りに満ち溢れた低い声を出して‥
グーで思い切り顔面を殴った‥
「ってぇ‥‥何すん‥!」
男が倒れたのを無視し、私はドカドカと保健室から出る。
‥‥ムカつく!
ムカつくムカつくムカつく!
何よあの男‥!
私がブスだってくらい、
私が1番分かってるっつーの!
イケメンだと思って見とれてた私がバカだった!
もう二度とあの男に会いたくない!!
―――ドカドカと廊下を歩いていると
「ハァッ‥あ、いた!浅森さーん!!」
後ろから私を呼ぶ男の声――