「だって、そうじゃない? 奈央ちゃんだって、相談は一番信頼してる人にするでしょ?」
「………そう、ですけど」
「だったら、日向くんはあなたより南くんを信頼してるのよ?」
「それは、あたしに不安になってほしくなかったから……」
と南さんは、言っていた。
だから、そんなの……関係ないよ……。
「わかんないわよ、そんなこと。奈央ちゃん‥‥‥十六歳よね?」
「はい」
「あなたがまだまだ子供だから、相談もなにもできなかったんでしょうね」
そう言ってクスッと笑う夏紀さん。
「………っ」
確かに、あたしと違って綺麗で大人っぽい夏紀さんに言われて、恥ずかしくなった。