南さんのマネージャーの車でやってきたのは、あの写真にのってた所。
夏紀さんのマンション………。
「大丈夫?」
「大丈夫です」
少し緊張してるあたしに、南さんは優しく声をかけてくれた。
それこそ、夏紀さんに会ったところで、何を話すかなんて全然決めてない。
だけど、黙ってはいられないの……。
大好きな日向のためにも、なにか行動しなきゃ落ち着いてなんていられない。
「押すよ?」
夏紀さんの部屋があるらしい三階に到着する。
一つの扉の前でインターホンを指した南さんは、あたしに確認した。
コクッとあたしは、頷いて。
ピンポーン。
高いチャイム音が、夏紀さんの部屋を響かせた。