結局、折り返しの電話もかかってこなかった。 シュウにとって、 私はその程度のものだったんだよね。 部屋に1人。 電気も付けずに布団の中にくるまって、 震える左手を必死に抑えてる。 約束したから……。 もう傷付けないって。 シュウと約束したから……。 思いきり爪を立てて握りしめた。 爪の跡が食い込んで内出血している。 薄くなりつつある傷の跡に、 ヤキを入れたくなる。