そのころ唯乃の携帯には、いっぱい着信がはいってた。
全部知らない人からだった。
多分ファンだと思う。
急いでネットを見ると、唯乃の携帯番号がかかれていた。
唯乃は今すぐ携帯番号を変えて、亜美の家に向かった。

「うざいの!本当に唯乃がうざい!」

亜美はクッションを投げつけた。

「亜美…!!」

「あ、唯乃?あんたの悪口言ってたの~」

「亜美!唯ちゃん、今まで本当にごめんなさい。」

亜美の母親が涙ながらに謝ってきた。

「いいんです、亜美…。
 もうやめてよ!
 お母さんが居るから言うとかじゃなくて、本当にやめて欲しいから言う。
 私の携帯番号をさ、ネットに流したでしょ?
 やめてよ…。
 今日の新聞見た?」

真っ先にお母さんが亜美を叩いた。

「唯ちゃん、本当にごめんなさい!!
 お願い、諦めないでね!!」

「痛ぇんだよ!ばーか。
 本当に常識知らずだな。
 新聞?あぁ、見た見た。
 親にばれたくないから捨てたよ。
 ばっちり本名書いてるもんね」

亜美が乱れていた。