「気持ち悪いんだけど!!
 ファンに対してそんなに熱くなってさぁ?
 熱血系アイドル?
 あー、まじキモイんだけど!!」

亜美には叶わない。

「すいません、お客さん、会場から出てください。」

スタッフに声をかけられた亜美は怒った表情で

「言われなくても出て行くつもりでした~!
 木本唯乃と同じ空気を吸うのが嫌ですから!」

と言って会場を出て行った。
辺りはざわついた。
唯乃はひたすらファンに頭をさげるしかなかった。