「俺、由紀がいつもしぃの話をしてるから凄く会いたいって思ってたんだ。」


「うん。」

由紀、私の何を話してたんだろう。


「でも、それも最初で最後。会えて良かった、しぃ。」


「うん?」


「俺、もう長くは生きられない。」


「う…ん。」


何を言い出すんだ、この男は。


「ね、ねつが…さんじゅうはちどごぶあるし…」



「だからちゃんと休んで。私も由紀に連絡しなきゃ…」


「俺はもぅ余命幾ばくかもしれない。」


余命幾ばくもないんだ。

「余命幾ばくもないって、余命はあとどのくらいだと思ってるの?」