それからHRが終わって授業が始まった。

「なぁ。」
「……」
んー…連立方程式…?
今更?…これを?
むりだよぉ~…

「なぁってば!」
誰かにガシッと肩を掴まれた。
「キャァ!?」
…って…え…
黒木くん!?

「悲鳴あげてんじゃねぇよ。
さっきさぁ、なんで不機嫌そーー な顔で俺の方見てたワケ?」

たくっ と言った顔で聞いてきた。

「え…?さっき……?」
さっき…あ!!!
確かに…。不機嫌そうな顔で見た。ワザとだけど...。
「あ…あれは…
黒木くんがモテ過ぎるせいで いっつも私 自分の席に座れないんだもん!!だからワザと不機嫌そうな顔して見てたの…!」

「あ…?
俺がモテ過ぎるせい…?
知らねえーわ そんなん!なんでこの"俺様"が"モテ過ぎるせい"になんだよ!?」

「言ったじゃん!!
座れないんだもん!!
黒木くんのせいにするしかないじゃん!!」

「"しか"だと?」

「W陽向…」