ふあぁ、ねみぃ

珍しく早起きしたからな

いつもならまだ寝てる時間だし

欠伸をしながら歩いていると、犬の鳴き声と共に、足に衝撃が走った

その直後、案の定俺は転んだ

「いてっ」

そう小さく呟き、痛みに顔を歪める

ん、何か顔に生暖かい感触が

「うえっ」

俺は変な声を出して驚いた

何故なら見ず知らずの犬が俺の上に乗り、俺の顔を舐めていた

「ごめんなさい、大丈夫ですか?」

少し遠くから女性の声が近づいてきた

女性は犬を俺から下ろすと

「すいません、すいません」

と平謝りした

まぁ、面倒くさそうだから直ぐに許して

「じゃ、急いでるんで、これで」

とその場を離れようとしたとき後ろからガシッと腕を捕まれた