「お互いに孫ができて、
男の子と女の子だったら
結婚でもしてくれたら…
私達は親戚になれるのに…」


その時は笑って冗談だと言っていた話しだったが
学長はずっと考えていた。

『あの夫婦と親戚関係になれたら、
どんなに楽しいか、
何より恩返しができたらと…』


学長はその時の事を思いだし


「私はこれだけの病院と学校を築けたのも、
あの夫婦のおかげだと思っている
恩返しがしたいのだ、
会ってみるだけでいい。」


学長は真剣な目で龍を見た。


「それは、解りました、
しかし僕の話しを聞いて下さい。
僕も会って頂きたい相手がいるんです。」

龍は寿麻にを呼んだ。