・・・っぷっはぁ・・・・・・・・・。
口を離してどちらの唇から糸を引くようにしたたりおちるものがあった。
そんなものよりも孔(こう)の私を見つめる目がとても熱くて真夏のように火照ってしまいそうだった。
私はハッと気づいた。
尾川 孔の手が私のスカートを狙っていることを。
ここではダメだ・・・・・・・・本当に私の家の前だし・・・・・・・。
親とかいるし。
「・・・ん・・・・・。ねぇ、もう学校いかなきゃ・・・・・・。」
私はその場を逃げるように顔を伏せて早歩きで学校へ向かった。
孔はそのまま私を見ずにうつむいていた・・・。
そしてあのすぐ隣りで見せた不敵な笑みをうかべたようにみえた。