気づいてない。 私は尾川の声に気づいてないもん。 心の中で思った・・・・ ・・・けど、こんなこと思う自分は・・・気づいてる。 尾川の声に-―――――――― ガッ 尾川は私の両腕を掴んだ。 あの、キスを迫った時のように――――――― 私は、嫌だと言えなかった。 あの、ずっとこれまで無視を続けてきた尾川を拒否できなかった――――――――