「ん?
おまえ、聞いてる?」


あたしの腕にチョンと当てられるいぢわる王子の腕。


「//////」


「オレを無視するなんて、紗衣のクセに生意気だぞ?」


あたしの頭をガシっと押さえつける大きな手。


「//////」


こんなの、いつもだったら、なんてことないのに――…


「紗衣、顔真っ赤。
どうした?
具合悪いのか?」