「ん?
なんだ?紗衣。
そんなにオレを見つめて――…」


いぢわる王子の、たったそれだけのセリフでも――…


「ん?」


ちょっと屈んで、あたしの顔をのぞきこむ視線にも。


「/////////」


ドキドキして、たまらない。


いつもみたいに、『別に』とか。


『見つめてなんかないし』とか。


そんな簡単な言葉すら出てこない。