嬉しさと
戸惑いと
疑問と
不安と…


いろいろな感情がぐるぐると渦巻く。


でも――…


「あのさ。
こいつのこと、“紗衣”って呼んでいい男は――…
“オレだけ”なんだよ」


ふんっと鼻を鳴らして、あごを斜め上に突き出した超生意気な顔でいぢわる王子が言い放ったとき――…


…泣きたくなった。