そう判断して、本棚に寄りかかる山本くんとは反対側から戻ろうとした。


すると――…


「…っ!?」


あたしの歩みはすぐに止められた。


「山本くんがいつもそばにいてくれないから、あたしはこんな目にあってるんだって。
緑川さん、いつも僕に助けを求めていたよね」


――真剣な声であたしの二の腕を掴む山本くんの手によって。


…って。


ん?


なに?


はい!?