両手を前に突き出し、悲壮な顔でみるくちゃんの残像を追いかけようとするあたしに投げつけられるのは――…


「あれ?
緑川さん。
また、僕から逃げようとしているのですか?」


山本くんの陰気な…そして、陰湿な声。


「まさか、ですよねぇ?
ハハハ…」


あぁ!


笑い声までが、すでにホラー!!