教室の真ん中で集まって騒いでいた女子が、ぞろぞろと廊下に向かって歩きだした瞬間――…


「あっ!
芹沢くんっ!」


いぢわる王子がドアをくぐって、教室に入ってくるのが見えた。


「ねぇ、ねぇ。
先生なんだって?」


「何話してたの?」


いぢわる王子の周りは、すぐに人だかりになる。