今まで素直になれなかったのは。


今まで“好き”って認められなかったのは。


玲音のこと、どこか遠い人だと思っていたから。


自分とは全然違う、遠い遠い男の子。


好きになっても無駄だって、最初から諦められる距離の男の子。


だから、みんなに羨ましがられても。


玲音がどんなにかまってくれても。


どんなに近い距離にいても。


体の距離とは反比例して、心の距離は遠かったんだ。