「紗衣ちゃん。 芹沢くんの“お気に入り” 解除されちゃったの?」 みるくちゃんはサラリと、あたしの痛い所をひとつきにする。 「ん…ぐっ…」 そんなにストレートに聞かれたら、食べてたおにぎりだってつまっちゃうよ! 「げほっ… っ…」 胸をトントンと叩き、お茶をごくりと飲むあたしに、 みるくちゃんは視線を戻した。 「あの日以来だから――… もう1ヵ月くらい経つ? 紗衣ちゃんが、芹沢くんに“お払い箱”にされてから」