「もう、わかるよね…」

俯いて真美が言った。


「ごめんね…そんなに苦しんでる真美に
気づいてあげられなくて、ごめん…」

真美は、

ハンカチで顔を隠す私の手を握って

「私の方こそごめん…
親友なのに、何も話さないなんて
…最低だよね。

私…森に言われたの。
佳奈が悩んでるって。
大事な友達が離れていってしまったらしいから、親友なら助けてやれって。」

「え…先生が??」

「先生…って、佳奈、あいつのこと
『先生』なんて言ってたっけ?」

不思議そうに真美が聞く。

「あ…えへへ」

自然と笑みがこぼれる。

「ふふ」

真美も笑う。


久しぶりだよ…。

真美と2人で笑いあえるなんて。


先生…ありがとう。

素敵な時間を、ありがとう。