それからお互い沢山話すようになり、気づけば俺は彼女に惚れていた。
そして・・・
「俺と・・・付き合ってください!」
生まれて初めての告白。
「うんっ!お願いします。」
成就。
嬉しかった。
今までの生活から真逆の生活が始まった。
一人孤独だった俺に光を照らしてくれた。
その彼女がどうして・・・・・?
相手を傷つけるだって?ふざけるな。
彼女はそんな事しない。
「亜希。言ってもいいんだな?」
「あぁ・・・」
改めて確認してくる美嘉。
なんなんだよ 今までしてきた事って。
「亜希は・・・信じられないかもしれないが。彩は・・・相当な遊び人だ。」
「え・・・?」
あの 彩が?
「・・・お前と付き合うまでも様々な男と付き合い相手に貢がせるだけ貢がせて捨てていた。これが彩の生活だった。」
容赦ない言葉が俺の心に突き刺さる。
初めて知る真実。
「うそ・・・だろ?」
「真実だ。亜希と付き合ってる間も何人かと浮気している。」
う そ だ。
彩はそんな事しない。
俺にとってかけがえのない存在なんだ。
俺の為に傷つけるような事はしない!!
「嘘だ!」
「本当だ。」
「嘘だ!!!」
気がつけば俺は立ち上がって屋上の扉を開け 校舎の中に走ろうとしていた。
溢れ出す感情と涙が俺を蝕む。
痛い 痛いよ。
心が・・・
彩・・・全て嘘だったのかよ?


「・・・・。これで良かったのか?」
美嘉は誰も居ないのにさっきまで亜希がいた場所に話かけた。
「まったく、なんで嘘なんか・・・」
『いいんです、これで。亜希と付き合うまで遊んでたのは事実だから・・・。』
「本当はずっと憑いてる訳じゃない事も話せる事もどうして黙ってる?」
『・・・・亜希が大事だから・・・。』
「・・・・そか。」
美嘉は亜希がいた場所に目を向け その後眩しいほどに輝く太陽と空を見上げた。
青く澄んでる。
「不器用だね・・・・。」
私も亜希も彩も・・・・・。

そう美嘉が話していたのは 間違えなく彩だった。