わかっていた いつか


こうなる日が来るって・・・


だから 俺は未憂を信じてるから


「・・・私 ここに残りたいよ


湊と・・・離れたくない」


俯きながら そう言っていた


泣いているのがわかった


「未憂?」


声のする方を見ると 未憂の


お母さんが立っていた


「・・・お母さん」


「あなた ここに残りたい?」


さっきの話・・・聞いてたのか?


「ごめんなさい・・・お母さん


私・・・やっぱり」


「わかったわ・・・」


未憂のお母さんは 溜息を


吐きながらそう言った


「誠さんの所には・・・私が行くわ


あなたはこっちに残りなさい」


「え? いいの?」


「いいも何も・・・残りたいんでしょ?


この家は 当分空き家状態になるから


おばさんの所にでも 行きなさい


話はしておくから」


そう言うと 笑って家の中に入った


「・・・湊 私 ここに残れるんだよね?」


俺を見て 嬉しそうに未憂は言った