そこから、少しの間
2人でただ星を見て、

「帰るか?」

聡の一言で2人で手を繋いで帰った。



両想い…。

聡と私は、両想い…


その言葉がまだくすぐったくてニヤニヤしてしまう。


「何ニヤニヤしてんだ。」

不審な目で見られて一気にテンションが下がった。


だけど…

「ねぇ!聡はいつから私が好きなの?」

こんな質問も堂々としていいんだよね?

その事実にまた顔のにやけが止まらない。


「…なんかお前……
妙に積極的だな…」

苦笑いする聡の横で、私は満面の笑み。


「あのね、私は
小5のとき。

聡が
おんぶしてくれたとき。」

「ふ~ん」

興味なさげに
呟いたあと、聡がバッとこっちを見た。


「…え?何?」
「お前っ!
それって俺以外のやつが
おんぶしてたらそいつのこと好きになってんのか!?」

凄い形相で言われて考えてみた。


「あぁ…
……どうかなぁ…?」

「ちょ!待てよ…
まじかよ…」

うなだれる聡を横目に小さく笑う。