「はぁ…」
すると聡は
大きなため息をついてから
男たちを何も言わずに睨んで私の肩を抱いて歩き出した。
何も言わないけど、
ほとんど抱きしめられてるような形で
明らかに森の中に入ってる。
聡だから怖く無いけど、
もう"限定"の時間は過ぎてるから…
ゆっくり腕を外そうとするんだけど、強い力で抱かれてるため全く動かない。
「あの…聡……?」
しばらくたってから、
道の脇にあったベンチに腰掛けた。
そこから、
2人とも黙ったまま。
「……あの…聡…?」
花火が、最後のピークを終えて急に静まり返った。
あまりに気まずくて私から話しかけたら、
肩にあった彼の手が徐々に下りてきて、私の腰にまわり、もっと強く引き寄せられた。