「離れろ」

私でも驚くような低くて、怖い声。


「…は?誰だよお前。

俺は、こいつにっ
「聞こえねぇのか?っあ?」

聡が長い足で
私にまたがっているチャラ男Bを蹴り上げた。


「お前っ!何すんだよっ」

聡は
ぐったりと私の隣に倒れる
チャラ男Bに駆け寄ったチャラ男Aに近づいて殴った。


「…聡っ!」

慌てて聡に駆け寄り、
腕を掴んだ。



殺気のある、冷たい瞳を男たちに向けていた聡は
私を見ると切なそうな顔になって、優しく腕を掴んでた手を外させた。



「…ちょ……
おぃ、やめろって!
な!悪かった!だから…」

たじろく男たちにゆっくり近づく聡。



って!
呑気に見てる場合じゃなくて…!


「待って!聡っ
私は大丈夫だから!」

多分、
私がこんな身なりだから
この人たちに怒ってるんでしょう?


襟を正して、もう一度
聡の腕にしがみついた。