火事場の馬鹿力?
持ってたバナナチョコで思いきり男のあんなところをつついた。
「って……」
動きづらい格好で走り出す。
だけどすぐ転んでしまって、
追いつかれた。
「お前!ふざけんなっ!」
相当頭にきたんだろう、
いきなり私にまたがった。
「やめてっ!!!」
大声を出しても
走ってきた場所が悪かった。
神社に隣接している
森の入り口。
「黙れ」
いきなり私の浴衣の襟を掴んでガッと開いた。
「ちょっ!やめろ変態っ」
ジタバタ動いても浴衣のせいで全く動けない。
「やだっ!!」
声がかれるほど叫んだ。
――パーン――
そのとき鳴り響いた
爆発音。
「……花火…」