「っ!!
お前っ、生意気なっ!」

今にも殴りかかってきそうな勢いのチャラ男A。

だけど、
チャラ男Bがそれを止める。


「殴るよりさ…」

私の身体を撫で回すようにジッと見る。







…まずい……

やっと感じ取った私は、
また人ごみに向けて歩き出した。



ただいま8時15分。


「待てよっ!」


思いきり腕を引かれる。


「ぃったい!」

キッと睨みつけてみてもヘラヘラ笑うだけ。


「涙目に
上目遣いは
そそられるねぇ。」

「やめときな、
お嬢ちゃん。
逆効果だよ~。」


男の手が、私の浴衣にかかる。


「…やめて!」

これは、
聡に可愛いって言って欲しくて着てるんだからっ!

こんな男に脱がされるために着てんじゃないのっ!