結花の通うことになった高校は、いわゆるお嬢様の集まる女子高だった。

ぼくは、彼女が、いろんな男子生徒の目に触れるチャンスが少ないことに、少し安心していた。


「高校1年の目標はー」

結花は、桜の舞い落ちる公園のすべり台から降りてみせた。
あーあ。また、ジーンズの後ろを汚して。


「――翔ちゃんとずっと仲良くいられること!」

「それなら大丈夫。ぼくは浮気な男じゃないからね」

「ふふふ。じゃ、翔ちゃんの目標は?」


ぼくのあたまにぱっとひらめいたのは、ただ一つ――
それは、結花と絶対ヤってやる!ということだった。