彼女は、のちに、ぼくの申し込みをOKしてくれたのは、「優しそうな人だったから」だと教えてくれた。

ぼくは、自分が優しいと思ったことは一度もなかったので、その言葉には不思議な気がした。


とにかく、こんな美女を自分の手中におさめておけることは、ぼくの男としての最大の勲章だった。



「わたしにも友だちできたのよ。愛子っていうの」

「へぇ。どんな子?」

「えっとね。すごく頼りになるしっかりした子」

「ははぁ。女子高だと、バレンタインデーに女子からチョコをもらったりするタイプだな」


結花はくすくすと無邪気に笑った。
「そうそう、そんな感じ。きっとあの子、バレンタインデーにチョコもらうと思う」