ぼくがそれだけ言って、離れの部屋を出ると、門のあたりで、和尚がばつの悪そうな顔をして立っていた。


ぼくは、下を向いて、彼のそばを無言で通り過ぎた。




やつに、ぬかりはない。
ちゃんと、結花が傷つかないように見張っていたのだ。