結花の声を聞いたとき、ぼくははっと息を止めた。
そして、彼女の身体から離れた。

結花は、ずっと泣いていた。


ぼくは…、敗北感でいっぱいだった。





「和尚はね…。ほんとは、ミスグランプリの女の子なら、誰とでも付き合うって言った男だよ」


「…………」


「それからね。そのうちアメリカへ行っちゃう男だよ」


「……っえっ?」