ぼくは、この際、一気に結花を自分のものにしようと決心していた。
問題は、結花をどう呼び出すかだった。
考えたあげく、ぼくは、和尚と一緒に3人で試験勉強しようという話を、彼女に持ちかけた。
「あいつ、なんでも教えてくれるぜ。あたま無茶苦茶いいから」
「…そうなの?和尚の勉強の邪魔にならないかな」
「いいの。ミスグランプリには、誰にでも無条件で勉強教えますって、学級委員に誓わされてたんだから」
大嘘もいいところだった。
だが、結花はそれで納得した様子だった。
ぼくは、和尚にすまん、とこころのなかで手を合わせた。