「仕方ないな」

ぼくは、結花の友だち思いに付き合ってやることにした。

「でも、繰り返し言うけど、和尚は固いぞ」



和尚に、話を持ちかけると、彼は意外と乗ってきた。

「海なんかいいね。おれ、太陽大好き」



――こうして、ぼくらは、電車に乗って、海水浴へ行くことにした。



「はじめましてー」
と活発そうな、賢そうな、短髪の女の子が、挨拶する。

この子が愛子か。

ぼくらは、お互い自己紹介をし合ったあとで、男女に分かれて車内でおしゃべりしていた。