和尚、おまえを親友にしたのが、
ぼくの間違いだった。

 
目の前で、一機の旅客機が、
だだっ広い滑走路を離陸していく。

和尚を乗せたノースウエスト航空機。
ぼくの、最高の親友だった男。


ぼくのそばに、愛子がやって来る。


「あれ?結花は?どこへ行ったの?」
ぼくは、その質問には答えられない。


ただぼくは、大空に向かって、
ぼくら3人の青春小説の終わりを見つめていた。