「えっと、1年2組15番、白鳥彩音(しらとり あやね)です。
入学したばかりで分からないこともたくさんありますが、よろしくお願いします!!」

…しーん…

「えっ!塩崎、あたし何か間違えた!?」

「あのなぁ…今までの流れからして、クラスと名前だけだろ!誰も一言メッセージなんて言ってねぇだろ!!」

「だって、黒崎先輩が…」

そう言って黒崎先輩を見ると、お腹を抱えて笑っていた。

「あはっあはははは!!ちゃんとやってとは言ったけど、まさかこうくるとは…うん。偉いエラい」

何この人!!

「で、これから俺らはどうする?」

来生先輩がはなしを戻した。

「どうするって言われても、アイツが全部知ってるんですよね?
じゃあアイツを連れ戻して来ればいいんじゃないんですか?」

塩崎の言う『アイツ』とは先生、つまりあたしたちの担任の大野先生のこと。

「多分アイツは帰った。アイツに聞くなら多分明日になるな」

「じゃあどうするんだよ」

「今日はとりあえずお開き…はどうですか?」

長谷部くんがおずおずと言った。

「そうだね。このままここにいても仕方ないだろうし」

「あぁ。じゃあまた明日」

そんな感じで解散となった。