「先生が言ってたみたいな状況って?」

聞き返すと塩崎は俯きながら言った。

「だから…その…2人同時にアピールした時とかだよ!!」

「あー、多分その時は両方手伝うかな。やっぱり公平な方がいいじゃん。
それに、好きな方とかないでしょ」

「え゛っ!?」

「ん?なんか言った?」

「いや、何も…」

塩崎が縮んでいってるのはさておき、各々どんなアピールをするかを決めてくるということで今日は解散となった。

「ねぇ、彩音ちゃん。一緒に帰らない?」

声をかけてきたのは水沢先輩だった。

「1人なんでしょ?危ないから送ってってやるよ♪」

「あ、ありがとうございます」