「きゃっ…ちょっ…いきなり走らないで!!」 引っ張られながら走る。坂原がスポーツ万能だったのは、本当だったようだ。あたしというハンデが付いてながらも早い。 「だって!!急がないと負けちゃうでしょ!!」 そう言って、あたし達は爆走していた。 「一番到着!!」 坂原は、お題の入った箱をあたしに渡す。 「…はぁっ…はぁっ…な…に………?」 あたしは肩で呼吸をしながら、坂原を見上げた。