「あぁ、あそこね。うーん、よし!後ろ乗って!」 「へっ?」 あまりの唐突な言葉にマヌケ丸出しの返事をしてしまう。 「道わかんないでしょ?だからそこまで送る」 「え…でも…悪いです」 「どうせ俺この後ひまだし、ちょっとお散歩!」 なんて冗談のように笑うのが分かった。 「それにこっちの道、その公園とは真逆のところだから」 えっ――。 その後ちょい足しに言われ、自分の方向音痴さに驚いた。