ロクな事が無かった。
ロクな事が出来なかった。




俺は、小さな小さな事しか出来なかった。




遺書をしたためよう。

俺が居なくなってもうろたえない事。
両親への感謝の言葉
弟への謝罪。

19という歳で遺書を書くのはいささか不思議な気分だった。



俺という存在。そして、不可思議な遺書。

俺は、おかしな感覚に襲われていた。