辿り着いたのは一つの 実験テーブル。 そこにちょうど、杏里の方を向くように座った人物…その人こそが──… 「七瀬、さん!」 思わず大声で名前を呼ぶと、領よりも早く、回りの友人らしき人たちがこちらを向いた。 「く、九条さん!」 「杏里ちゃん!どうしたの?何か用?」 次々に飛ぶ黄色い声。