そんな朝倉はこんな空気を全く気にしないのか、スタスタとこちらに来て、俺の隣りの席へ座ってしまった。

大物過ぎる。
こんなんじゃ、友達も出来ないのでは…?と考えたが、俺が気にしても仕方がない。

…でも一言ぐらいは声かけといた方が良いかも、席も隣りだし。



「あーえーと…朝倉さん?俺は南 陽太(みなみ ようた)、よろしく」

「……。」



そう話かけると、俺の方をちらりと見てすぐに前を向いてしまった。

む、無視!?
いくらなんでも酷過ぎないか?俺、少し傷付いたぞっ!!

なんて心の中で言っててむなしくなってくる。
あぁ、どうせ俺は見た目強そうな奴じゃないさ…。
どうせ、クラスメイトBあたりだよ。



「フラれてやんのー。」

「うるせぇ。」



小声で右隣りの瀬戸が話かけてくる。