でもそんなことは起きなくて…


《どうしよう…ロックとか…かけてないんだけど…》

私はとぼとぼ家路についた。



「ただいま〜…」

自分の部屋に直行してベッドに倒れ込む。



《どーしよー…》


そんなことを考えていると部屋の扉がノックされた。


「奈央、電話だよ。」


「ありがとう…」

《美里亜かな?》


そう思いながら子機を受け取り、お母さんが部屋から出ていくのを見届けてから


「もしもし美里亜?」

子機を耳に当てた。