「お前来るの早いな

って、まぁ俺もだけど…」


「いえいえ!!」


「じゃあ行くか!!」

私達は広場を離れて、お店へと向かった。


黒田さん御用達のお店らしい。


「いらっしゃいませ。」


「茜、お前今回は軽いハサミにしろ。

今のハサミは手首が疲れるだろ。」


「確かに疲れますね…

指名が少なかった日は平気なんですけど、多い日だと…」


「だろ?

ほら、選べ!!」

私は黒田さんに急かされながらも慎重にハサミを選んだ。


「じゃあこれで…」


「これな。

お願いします」

黒田さんは店員さんを呼んで、ハサミをさしながらそう言った。