「あ…ホントだ…

じゃあ失礼しますね。ホントにありがとうございました。」

私は開いた扉からするりと外に抜け、小宮山さんにお辞儀をした。


「いや、大丈夫だから。じゃあまたね。」


「………!!

はいっ!!」


扉が閉まり、小宮山さんを乗せた電車は次の駅へと向かった。

《メアドと電話番号…貰っちゃった!!》

喜びを噛みしめながら、改札への階段を上っていると後ろから声をかけられた。


「奈央!!おはよ……って何でそんなに笑顔なの?」