「やばい…ホンマ恥ずかしい…」
顔を右手で隠す山本。

「手繋ぐん初めて?」

「あたりまえやん!!」

笑顔で返事してくれた。

「俺、家帰ったら玄関で倒れるかも…」

「あはは」


信号待ちをしているときも
自分の手が気になって
仕方がない。

あっという間に山本の
家まで着いた。

このたった数分の事が
一時間程にも思えたのは
私だけかな…。


「ほんじゃあバイバイ」

離れた手で
山本にバイバイした。

山本も
「ほんじゃあまた明日な」

と言った。私は
自分の家へ向かった。


恥ずかしかったーー……


でも、嬉しいかった…。